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2018年4月20日 更新

わかりやすいくらいシンプルな歌詞で、春を歌う。ポップスの王道を突き進むビッケブランカ「ウララ」インタビュー

2018年4月18日に4曲入りの1stシングル「ウララ」をリリースするビッケブランカ。2017年7月にリリースされた1stフルアルバム『FEARLESS』によって、新世代のポップマエストロとして名乗りを上げた彼自身のルーツ、音楽制作に対する独特なこだわりに迫ります。巻末の読者プレゼントもお見逃しなく。

ビッケブランカ『ウララ』(official music video)

--- すごくカラフルな春ソングですからね。歌詞に関してはどんなテーマがあったんですか?

ビッケブランカ わかりやすさは意識してました。「何だかよくわからないけど、深いかも」みたいな歌詞ではなくて、「ダサっ!」と思うくらい直接的で、ちゃんと心に残るものにしたいなと。それがいちばん上手く出来ているのは、昭和の歌謡曲だと思うんです。たとえば「木綿のハンカチーフ」もそう。すごくわかりやすい言葉ばかりだけど、聴き終わったときにはしっかりストーリーが残っていて。その感じを自分流にやってみたんですよね。
--- ポップスの王道ですよね、そのやり方は。「自分自身の内面を表現したい」と思うことはないですか?

ビッケブランカ それは一切ないです。結果的に「めちゃくちゃ内面が滲み出てる」ということはあるけど、最初から「この気持ちを吐露して、おまえらに届けるぜ!」みたいな気持ちで曲を作ることはないので(笑)。かと言って、みんなが聴けるような大衆性だけを意識しているわけでもなくて。中学生の頃からそうなんですけど、とにかく曲を作るのが楽しいんですよ。その延長線上にいまがあるという感じです。
--- 「Get Physical」はチア風のコールで始まるアッパーチューン。

ビッケブランカ この曲は……ここは上手い具合に書いてほしいんですけど(笑)、ふと「俺、ちょっと太ってきたな」と思ったことがあって。そのときはベストの体重より5kgくらい太っていて… いまは3kgくらい戻したんですけど… 鏡を見て「ちょっとバランスが悪い。痩せよう!」と思ったんですよね。そこから着想を得て、ストーリーを考えていくうちに曲の主人公は女性になったっていう。
--- アレンジにも発想の源があるんですか?

ビッケブランカ あります! このサウンドのもとになっているは、ニュージーランドのラグビー代表“オールブラックス”なんです。彼らって、試合の前に“ハッ!ハッ!”って掛け声を掛けながら踊るじゃないですか。あれは“ハカ”っていう踊りなんですけど、あのリズムがおもしろくて「いつかこれを曲にしてみたい」と思って。それを思い付いたのは小学生のときなんですけど、ようやっと形になりました(笑)。結果的にチアリーディングみたいになったから、だいぶ表情は違いますけど。

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--- いちいちアイデアがおもしろいですね(笑)。3曲目の「Black Rover」はTVアニメ『ブラッククローバー』の主題歌。これはアニメありきで制作した曲なんですよね?

ビッケブランカ そうですね。原作の漫画を読んだり、アニメを観てから作ったので。自分の心情とかアニメに対する思いではなくて、アニメの世界に自分自身が入り込むような感覚で作ったんです。そういうものが好きだし、いいと思うんですよ。『ドラゴンボール』の“つかもうぜ!DRAGON BALL”(「摩訶不思議アドベンチャー~ドラゴンボール~」)くらい親和性があったほうが絶対いいと思うので、僕も『ブラッククローバー』にどっぷり浸って。すべて主人公のアスタの気持ちであり、『ブラッククローバー』という作品のメッセージを自分なりにイメージしました。原作もすごく面白くて、僕は『幽☆遊☆白書』の世代なんですけど、『NARUTO』とか『ONE PIECE』とか、少年ジャンプの王道マンガの良いところが全部詰まった傑作だと思いました。
--- ダークなロックサウンドもすごいインパクト。これはビッケブランカさんの新機軸と言えるのでは?

ビッケブランカ アニメのスタッフから「疾走感、悲壮感があるギターロックでお願いします」という話があったんです。デモを上げて聴いてもらったら「暗さ、緊迫感が足りない。ピアノではなくて、ギターをもっと強調してほしい」という注文があったから、「よし!」と思って、ギターのボリュームをガン!と上げて2つめのデモを作って。そしたら今度は自分のスタッフから「あまりにもギターが出過ぎていて、ビッケブランカらしくない」と。僕としては「そんなのはいいんです! ピアノが聴こえなくても、ビッケブランカっぽさはなくなりません! “僕らしさ”はそんなに弱くない!」という感じだったからそのまま提出したら、僕の心意気が伝わったらしく、採用になったんですよね。
--- 素晴らしい。

ビッケブランカ まだ続きがあるんですよ。今度はアニメサイドから「ビッケブランカさんっぽくない曲だと思うんですが大丈夫でしょうか?」と言われ(笑)。最後は「好きなように作ってください!」ということになって、ピアノのイントロで始まる曲になって。いちばん素晴らしいところに着地できましたね。

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--- そして4曲目の「今ここで逢えたら」はエモーショナルなバラードナンバー。これ、いい曲ですよね。

ビッケブランカ みんなそう言ってくれます(笑)。この曲はかなり古くて、20才か19才くらいのときに書いたんですよね。「さくらの花 舞いちる日」から始まる曲だから、出すならこのタイミングしかないなと。歌詞もアレンジも、当時のままなんですよ。言い回しや伝えたいことは今と違うけど、直してしまったら均整が取れなくなると思って。ピアノも弾き始めたばかりの頃だったから、だいぶ拙いんですけど、それもそのまま活かして。それがこの楽曲の強さにつながっていると思います。
--- 4曲ともまったくテイストが違っていて、音楽性の広さが体感できるシングルだと思います。

ビッケブランカ そうですね。リスナーとしても、同じような曲ばかりのアーティストが好きじゃないんですよ。1曲「いいな」と思っても、2曲目、3曲目も同じ感じだったらイヤになるっていう(笑)。それを無意識のうちに避けているのかもしれないです。ずっと似たようなことをやるより、「目移りばかりしてるんだろうね」と思われたほうがいいので。どんなことをやっても共通しているところはあるし、自分らしさはなくならないと思ってるんですよ。作風って、そういうことですから。
--- 楽曲によって音楽の方向性は違っても、芯はしっかり通っている、と。ちなみにビッケブランカさんは“avex”に思い入れがあると聞いたのですが。

ビッケブランカ そうですね! 僕が子供の頃のavexは“ユーロビート、テクノのレーベル”という印象だったんですよ。その後はアイドルが多いイメージだったんですけど、あまりオシャレすぎないところがいいなと思ってて(笑)。僕がやっている音楽はavexっぽくないけど、だからこそavexでやりたいなと。入ってみてわかったんですけど、ホントにいい会社なんですよ。あとでオフィス見ます?(笑)

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