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2018年6月15日 更新

「昔と今では全然違う」自らもプロデュースをおこなうSKY-HIが、外部プロデューサーを迎えた理由とは?「Snatchaway / Diver's High」インタビュー

ジャンルの枠を超えた存在感を放ち続けるSKY-HI。約1年ぶりとなる新曲は、ガンダムの世界観を異なる切り口で描いた「Snatchaway」と「Diver's High」のダブルAサイドシングル! “今年は大きなターニングポイントになる” と話す彼から目が離せない。巻末の読者プレゼントも要チェックです★

TEXT:大前 至 PHOTO:小境勝巳
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--- 今回のシングル2曲「Snatchaway」と「Diver's High」ともにガンダム絡みということですが、この二つの曲の話はどのような流れでオファーされたのでしょうか?

SKY-HI:ちょうど去年海外でライブを初めてやった時に、向こうのビートメイカーやラッパーとスタジオに入って。俺を日本人と見るや、アニメとか漫画の話をすごいされたんですよね。「ガンダムだったらどのシリーズが好きか?」とか。エンジニアもスタジオにガンダムのプラモデルをブワーって並べていたり。そういうことがあって日本へ帰ってきてから、レコード会社の担当スタッフと海外へ進出するためにも「1曲くらいガンダムとかアニメの曲とかやれたら良いのにね」って話をしてて。そんなことを言っていたら、その2週間後くらいにアニメ(『ガンダムビルドダイバーズ』)のオープニングテーマ曲をやって欲しいっていうオファーがきて。「こんなことある!? 嘘でしょ?」って。二つ返事で「やるやる!」って。

SKY-HI / Diver's High

--- 『ガンダムビルドダイバーズ』のオファーから「Diver's High」ができて。もう一つの「Snatchaway」の方は?

アニメの話の1週間後に今度はゲーム(『New ガンダムブレイカー』)のテーマ曲の話がきて。同じシリーズなので、アニメの話を受けてゲームもきたっていうことですね。それぞれリリースの時期を聞いたら、アニメが4月スタートでゲームが6月発売で。これは両A面で1枚のシングルにするしかないって。だから、今回のシングルは完全にガンダム盤ですね。

--- 「Snatchaway」、「Diver's High」共にギターが全面に出て、バンド感や生楽器っぽい感じがありますが、どういう構想で作られたのでしょうか?

SKY-HI:ガンダムサイドと話をして、やっぱり、ガンダムアニメはロックテイストとかエレキギターの音があった方が良いって。ただ、ラップはガンガンやっちゃってくれと。ただ、自分がアニメソングに造詣が深くないってことに気が付いたんです。そこでアニメソングをやったことがあって、エレキギターがガンガンになるロックバンドの人で、普段から俺の曲を聴いてくれている人に相談しようって思いついたのが、UNISON SQUARE GARDENの斎藤(宏介)さんで。

--- 斎藤宏介さんに加えて、「Diver's High」のプロデューサーとして亀田誠治(元・東京事変)さんが参加したのは?

SKY-HI:話をしたのは亀田さんの方が先で。ガンダムのオファーがあった直後に、亀田さんから別件でお電話をもらって。あまりにもタイミングが良かったから、これはきっと神の啓示だと思って「もらった電話で何なんですが、お願いして良いですか?」って。それが去年の11月末だったんですけど、それから今年の1月頭まで1ミクロンくらいしかできてなくて。それで斎藤さんに「ヤバいんです!」って相談の電話をしたら、「俺はどのくらい参加していいの?」って言ってくれて。「え?!参加してくれるの?」って。それが1月5日で、その2日後には亀田さんのスタジオに斎藤さんにも来てもらって、その流れでできたのが「Diver's High」ですね。
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--- では、蔦谷好位置さんプロデュースで、自身のバンドTHE SUPER FLYERSも参加した「Snatchaway」に関しては?

SKY-HI:「Snatchaway」もガンダム側と話をしたら、求めているものはほぼ同じで。ただ、「Diver's High」はアニメの放映が平日夕方ということもあって、子供向けに書きたいなと思って作ったんですけど、ゲームの方はやっぱり大人がメインだろうなって。実際、アニメとは違ってゲームではプレーヤーが相手のガンプラを壊したり奪ったりっていう過激な内容だったりするので、ほぼ大人向けだろうって。だから「Snatchaway」の方は「Diver's High」よりももっと、ノリノリイケイケな切り口で考えてみました。

--- 「Snatchaway」はサウンド的にもかなりファンク色が強いですね。

SKY-HI:「Diver's High」は邦ロックとかアニソンって言われるものに、自分のできうるキャパでの寄せはしたなと思って。「Snatchaway」はどっちかと言うと、ブラックミュージックに根付いたものに極力近づけようと。けど、エレキギターが入っているから、もし聞かれたら「これはロックなんです」って(笑)。ただ、モータウンっぽくしたり、あんまりレイドバックしたものになっちゃうとガンダムっぽくなくなっちゃうから、ツンのめる感じで。そういうサウンドの着地点で、蔦谷さんのスタジオで緻密に作りましたね。メロ感の直しとか結構その場で細かいことを諸々やって、「Snatchaway」ができていきました。

--- 蔦谷好位置さんのプロデュースのもとで、THE SUPER FLYERSはどのように絡みましたか?

SKY-HI:今回は蔦屋さんに入ってもらって、蔦屋さんのプロデューシングが光ってましたね。とにかく指示が具体的。他のミュージシャンのリハとか見ても、「俺の指示ってなんて具体的なんだろ」って思ってたんですけど、全然そういうレベルじゃない。完全に職業=プロデューサーっていう感じで、感服というか。歌のメロディの直しもやってもらったんですけど、それも納得って感じだったし、こっちが出したアイデアに対しての有り無しのジャッジも早い。普段バンドと録った曲とは違って、今回は完全にタクトを振ってる蔦谷さんの曲になりましたね。

--- 普段は自らプロデュースをしてるわけですけど、やはり外部のプロデューサーを入れるっていうのは、作っていて違いますか?

SKY-HI:全然違いますね。あと「昔」人を入れていた時と「今」人を入れるのでも全然違います。昔と何が違うかっていうと、一緒にやる人が俺を知っているかどうかっていうところなんですけど。名前を知っている、曲を知っているだけじゃなくて、俺の本質を知っているかどうかが大きな違いで。アニソンとかJポップにしたいから亀田さんとやったり、バンドもののタクトを振ってもらうために蔦谷さんとか入れた時に、音楽を作っている側の人として、俺のどの部分をどう感じているかっていうのが大事で。例えば、蔦谷さんはプライベートも含めて、付き合いが3年とかになってるから、俺の本質を掴んでくれている。今は初めて会う人でも、俺のことを知ってくれてるし、しかも、あんまり浅からず知ってくれているっていう人が増えたから、今は(外部のプロデューサーとは)やり時ですね。
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--- 「Snatchaway」、「Diver's High」共にリリックはガンダムの世界観を描いていますね。

SKY-HI:完全にそうですね。「Snatchaway」は比較的、自分の話をしながらっていうところもあったんだけども、「Diver's High」は主人公の少年の話じゃなきゃ絶対にダメだったんで、完全にアニメに寄せました。

--- 「Snatchaway」はチーム感というのも感じますね。

SKY-HI:自分のライブで、自分とダンサーとバンドでガーっといく時の、“無敵感”みたいなのを感じる瞬間っていうのがあって。実際、毎日イケイケかっていうと、あんまりそうでもないし、結構ナーバスだったり、張り詰めた瞬間とかやっぱり多いし。けど、リハとかライブの最中のある瞬間とかで、そういう無敵感をそのチームのパワーとして感じる時っていうのがあって。それを曲に落とし込もうと。多分、それってミュージシャンとしては一番純粋な瞬間だと思うんですけど、そういう言葉はやっぱりすんなり出てくる。だから、「Snatchaway」の歌詞はできるのが早かったですね。

--- カップリングの「So What?? feat. KENSUKE a.k.a. KEN THE 研究丸」はセルフプロデュース曲ですが、外部ではなく、自分でプロデュースするというのはどういう場合ですか?

SKY-HI:それは今だったら趣味とニーズが合致した場合ですね。ナチュラルに「今こういうの作りたい」「作っちゃった」っていう曲があって、それを世の中に出す必然性があるかどうか。今回は両A面シングルで、蔦谷さんと亀田さんとそれぞれ1曲ずつやってもらって、しかも、両方相当寄せた書き下ろしだから、もう一個、俺の本質部分を出す必然性があった。だから、何かカップリングで完全自分なものは一個入れておかないとなって。

--- では、最初から明確にやりたいことがあってできた曲?

SKY-HI:そうでしたね。イントロできた時点で曲ができたようなもんで、2時間でできました。単純に曲で歌っているテーマは、年齢とか経験とか肩書きとか、そういうものって増えていくんだけども、「だからどうした?」っていう。それはそれとして、今から何かを始めたとしたら、そこからが黄金時代だって。俺自身がいろいろとやってきて、特に文化、音楽、エンターテイメントに関しては特殊な国だし、悩ましいことも多いんだけど。それも踏まえた上で、妙に感じている手応えみたいなのがあって。ここから黄金時代行くぞっていうことを言おうと思って。でも、そもそも俺に限らず、みんなもそうじゃんって思って、2バース目でズブの新人にラップをしてもらって。30歳を超えても、ラッパーとしてデビューできるんだぜっていう。

---KEN THE 研究丸という新人ラッパーのゲスト参加はそういう意図だったんですね。

SKY-HI:KENSUKEっていう、うちのダンサーなんですけど。今ってラップを始めたいって人って本当に多いじゃないですか。始める時って1本目が一番大変だと思うんだけども。こんだけズブの素人がやっぱりどこか素人くさいラップをしているのを聴いたら、勇気持ってくれるかな?って(笑)。
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--- 最後に、今年の夏もいろいろとフェスの出演が決まっていると思いますが、どういうライブをやろうと考えてますか?

SKY-HI:二つアイデアがあって。毎年呼んでくれている“ROCK IN JAPAN FESTIVAL”とかは、自分のフルバンドとダンサー連れていって、いつも通りの自分の持っているエンターテイメントをやろうかと。もう一つ、サマソニ(“SUMMER SONIC TOKYO”)とかでは、いつもとちょっと違うことをしようとは思ってます。今はラップミュージックに根ざした豊かな音楽っていうのを聴きたい人が、わりと日本にも増えてきてるんじゃないのかって。そのためには圧倒的な音像で魅せるエンターテイメントみたいな必要はないのかもしれなくて。それよりは楽器の数を減らして、声が前に出る編成で、ラップを良い感じで聴かせるっていうのをやろうかな?って。俺はいろいろやるけど、最終的にラッパーだから。他の人も含めて、日本でのラップミュージックの地位の底上げと、自分の圧倒的なプレゼンスっていうのを両立できれば、俺の未来予想図がだいぶ安泰かなって。今年はそのための大きなターニングポイントではありますね。後に「2018年の夏フェスはデカかったです」って語れるようなタイミングになればって思ってます。
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初回生産限定盤のみ初のアメリカ公演のライブ映像を収録♪

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