MONKEY MAJIK / Tokyo lights
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TEXT:川倉由起子 PHOTO:八木虎造
僕らもいろんな可能性を秘めたひとつの“enigma”
――昨年は自身初となる全国47都道府県ツアーを敢行。日本の随所を見てきたMONKEY MAJIKが放つ最新アルバム『enigma』は、どんな作品に仕上がりましたか?
TAX:47都道府県ツアーでは日本全国、本当に津々浦々まで初めて旅をして、その土地その土地に良さがあるなということを実感しました。日本という国は、どこも本当に素晴らしい文化や伝統が根付いているんだなぁと。そんな中で、改めて“日本”というものを作品に落とし込むというか、そういったことを意識しながら作品作りをするのも面白いんじゃないかということで作ったのが今回のアルバム。完成した曲を並べて見てみると、日本語の詞はなんとなく“雲の上の存在”というか、どこか“神様的なもの”を意識しながら書いているところがあって。何かにすがりたいというか、見えないものに救いを求めているような……。そういう“遠い存在とのコミュニケーション”みたいなことが今回の詞にふんだんに入っているのは、47都道府県ツアーで日本の神秘的なところなどを見てきたことが無意識に作用したのかもしれません。
TAX:47都道府県ツアーでは日本全国、本当に津々浦々まで初めて旅をして、その土地その土地に良さがあるなということを実感しました。日本という国は、どこも本当に素晴らしい文化や伝統が根付いているんだなぁと。そんな中で、改めて“日本”というものを作品に落とし込むというか、そういったことを意識しながら作品作りをするのも面白いんじゃないかということで作ったのが今回のアルバム。完成した曲を並べて見てみると、日本語の詞はなんとなく“雲の上の存在”というか、どこか“神様的なもの”を意識しながら書いているところがあって。何かにすがりたいというか、見えないものに救いを求めているような……。そういう“遠い存在とのコミュニケーション”みたいなことが今回の詞にふんだんに入っているのは、47都道府県ツアーで日本の神秘的なところなどを見てきたことが無意識に作用したのかもしれません。
Maynard:英語の歌詞も、訳してみると同じようなテーマを持っていたりして、それはやっぱり4人で全国ツアーを回って約100日間ずっと一緒にいたことが大きいんじゃないかなって。作品へのアプローチは違っても、同じバイオリズムの中で過ごした時間が生み出したものは大いにあるんじゃないかと思います。
Blaise:僕は14~15歳の頃カナダでも全国を回ったことがあって、それもすごく楽しくていい経験だったんですが、今回の日本一周も本当に素晴らしかった。小豆島、伊勢……挙げればキリがないのですが、日本のスピリチュアルなパワーというか、そういうものも感じてきたからこそアルバムになったんじゃないかと思います。
――タイトルの“enigma”は、直訳すると“神秘”“謎”“解き明かせないもの”という意味。ただ今回は、“日本=enigma”という独自の視点でテーマを掲げて制作したんですよね。
Maynard:海外ではもともと日本のことを“ミラクル”とか“enigma”と表現することがあって。昔のエッセイや研究論文によく見られるんですけどね。それほど日本は神秘的というか、いろんな魅力を持った国で、あと僕は1986年にカナダで開催されたバンクーバー万博で“(日本は)こんなにモダンな国がこんなクラシカルなものを残していたり、リスペクトしているんだ”っていうのに驚き、不思議な国だなと思ったんです。今はもう長いこと日本にいて、その最初の印象も薄れてしまっているのですが、昨年のツアーで改めて日本の原点を見つめ直すことができたし、さらにはこのMONKEY MAJIKというバンド自体もいろんな可能性を秘めたひとつの“enigma”なのかなって。だから、そういういろんなものが重なってこういうタイトルになりました。
Maynard:海外ではもともと日本のことを“ミラクル”とか“enigma”と表現することがあって。昔のエッセイや研究論文によく見られるんですけどね。それほど日本は神秘的というか、いろんな魅力を持った国で、あと僕は1986年にカナダで開催されたバンクーバー万博で“(日本は)こんなにモダンな国がこんなクラシカルなものを残していたり、リスペクトしているんだ”っていうのに驚き、不思議な国だなと思ったんです。今はもう長いこと日本にいて、その最初の印象も薄れてしまっているのですが、昨年のツアーで改めて日本の原点を見つめ直すことができたし、さらにはこのMONKEY MAJIKというバンド自体もいろんな可能性を秘めたひとつの“enigma”なのかなって。だから、そういういろんなものが重なってこういうタイトルになりました。
――アルバムのイチオシ曲をひとりずつ教えてもらえますか?
Blaise:「Venom」はすごくジャパネスクな曲だなって。英語と日本が混ざった歌詞で、洋楽と演歌をミックスした感じもあって、面白い曲になったと思います。曲中には女性ボーカルのパートがあるんですが、もともと仮歌の予定で歌ってくれていた女性の声がすごくよくて、それをそのまま採用しています。いい感じの暗さというか、今にも泣き出しそうな雰囲気が出ていて本当にグッと来るんですよ。
Blaise:「Venom」はすごくジャパネスクな曲だなって。英語と日本が混ざった歌詞で、洋楽と演歌をミックスした感じもあって、面白い曲になったと思います。曲中には女性ボーカルのパートがあるんですが、もともと仮歌の予定で歌ってくれていた女性の声がすごくよくて、それをそのまま採用しています。いい感じの暗さというか、今にも泣き出しそうな雰囲気が出ていて本当にグッと来るんですよ。
――聴かせていただいて、本当に心に刺さる節回しが印象的でした。ちなみに、この女性はプロシンガーの方なんですか?
Blaise:いや、音楽の活動はしていない方で、名前も明かさないでほしいみたいです(笑)。まさに“enigma”アーティスト!!
Blaise:いや、音楽の活動はしていない方で、名前も明かさないでほしいみたいです(笑)。まさに“enigma”アーティスト!!
――その通りですね(笑)。ではTAXさんはいかがですか?
TAX:僕は「A.I. am Human」。映画『CYBORG 009 CALL OF JUSTICE』の主題歌として、宮城県を代表する漫画家・石ノ森章太郎先生の作品に携われたことは光栄だったし、アニメ自体もとても斬新な手法が使われていて、このバンドがずっと新しい挑戦を続けてるっていうところでは刺激を受ける部分も多かったんです。あとこの曲は何より、ライブでやっててもすごく楽しい曲で。
TAX:僕は「A.I. am Human」。映画『CYBORG 009 CALL OF JUSTICE』の主題歌として、宮城県を代表する漫画家・石ノ森章太郎先生の作品に携われたことは光栄だったし、アニメ自体もとても斬新な手法が使われていて、このバンドがずっと新しい挑戦を続けてるっていうところでは刺激を受ける部分も多かったんです。あとこの曲は何より、ライブでやっててもすごく楽しい曲で。
Blaise:楽しいよねー! 僕も好き。痩せるし(笑)。
TAX:忙しい曲だからね(笑)。アルバムの中でも「A.I. am Human」は割とライブでも長くやってるし、思い入れは強いです。