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2019年2月27日 更新

“urata naoya LIVE TOUR - unbreakable - 10th Anniversary Special Final”@中野サンプラザホールライブレポート

昨年12月に始まったurata naoya(AAA)の“urata naoya LIVE TOUR -unbreakable-”が、2月16日、ソロデビュー10周年を記念する“10th Anniversary Special Final”として、華やかに、晴れやかに幕を閉じた。その中野サンプラザでの模様をお届けしよう。

TEXT:藤井美保 PHOTO:椋尾詩
客電が落ちると同時に、待ちきれずにいた観客は「キャーッ!」と声を上げる。前方の紗幕に幾何学模様が現れ、始まりを告げるファンファーレのように「unbreakable -introduction-」が鳴り響いた。アドベンチャー映画のサントラのようなその曲は、urata naoyaのソロ活動10年のストーリーを物語るよう。バックライトに照らされた動くサポート・ミュージシャンのシルエットに心が波立った。次の瞬間紗幕が振り落とされ、ステージの上段に、王様のようにドッシリと座るurataが現れた。歓声、嬌声、手を叩いて喜ぶ人。そのすべてをシュッと吸い取るように静かなドラムロールで「Checkmate」が始まった。椅子に座ったまま、ミドルテンポの穏やかなメロディを柔らかに伸びやかに歌うurata。
1コーラス目が終わったところで、新たな始まりを告げるように再びファンファーレが鳴り、一気にテンポアップ。「いくぜファイナルー!」と立ち上がったurataは、さっきまでとは違う力強い声で歌い始めた。背の高い彼に、ビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』のようなゴージャスなロング・ジャケットがよく似合う。「人生(とき)動かすこの手で」と自身で書いた歌詞を歌いながら、手を差し伸べる姿は実にドラマチックだった。

via Photo by 椋尾詩
このツアーに至る前のミニアルバム『unlock』と『unbreakable』は、urataが自らの言葉でありのままの自分をさらけ出していくと強い意志で臨んだ意欲的連作。『unbreakable』のインタビュー時、アルバム冒頭の「unbreakable -introduction-」からの流れを、「ライブのオープニングを想像して作った」と生き生きと話す姿が印象的だった。彼の頭の中にクッキリとあったのは、このオープニング・シーンだったんだ、と思い鳥肌が立った。まさに歌詞にある「人生(とき)動かすこの手で」の有言実行。歌いながらurataも、想像を具現化できた自分に達成感を覚えていたことだろう。
ハードなナンバー「you are my xxxxx」では、いきなり客席に降りて観客をステージに上げるというサプライズ。何が起こったのかと呆気にとられている間に、urataは王様椅子まで女性をエスコートしていく。赤いライトが妖艶に輝く中、座らせ、目隠しをしてセクシーな場面を作り出した。当然会場はジェラシーの嵐。「36歳。エロさもアリ」と言っていた彼の、これはひとつの茶目っ気でもあるだろう。
ざわつきが収まらない中、スパニッシュ・ギターが鳴り響き空気が一変。ロマンチックなR&B「anything about sex」が始まった。時折ファルセットも織り交ぜながら、チャッキーこと伊藤千明(b)と、ヘイヘイこと宗本康兵(k)のコーラスとともに、今度は耳だけに訴えるクールな色気で会場をうっとりさせる。続く「真実」、「虚像」では、チャッキー、ヘイヘイ、マイマイこと今村舞(d)、ユータこと渡辺裕太(g)が、urataの背中を押すように渾身のロック・サウンドを繰り出した。そのチアフルな音に、urataのノドも自然と解放されるのか、声はパワー全開。言葉がズドンと伝わってくる。自分の歌でサポート陣と観客を引っ張っていくんだという気概が、全身にみなぎっているようだった。
一転、ムードを塗り替えるように宗本が美しい「twilight -interlude-」を奏でると、urataはシンプルなジャケット姿になり、その傍に座った。息を合わせて始まったのは、ふたりだけの「orange」。一昨年の『unlock』リリース後のツアーからバンマスを務めている宗本は、『unbreakable』で全作曲とサウンド・プロデュースを手がけた。「orange」はその1曲。つまり、urataにとって宗本は、曲作りの相棒であり、目指す方向を読み取って音にしてくれるクリエイターでもある。「orange」にあるチャレンジングなハイトーンを躊躇なく歌い切れるのは、声の特徴をわかってメロディを書いてくれた人が、「イケるよ。大丈夫だよ」とステージ上でも支えてくれてこそだろう。信頼という絆で結ばれたふたりに、音楽というものの素晴らしさをあらためて見る思いがした。
「愛(acoustic ver.)」では、最後のワンフレーズだけを残し、「ファイナル緊張するわ〜」と、urataはこの日初めてのMC。そして、「美声が聞こえたら、最強のnaoyaコールをもらっていいですか?」というやサッと集中し、「♪愛〜」という超ロングトーンを会場に響かせたのだった。「空」までのこのセクションは、オープニングで見せたのとは対極にある、urataのヒューマンな温かさを堪能した。
ここで芸人さん並に声の通るギターの渡辺がMCを引き受け、urataツアーでお馴染みの“あなたのために歌います”コーナーの当選ナンバーを発表。手を挙げたふたりの当選者は、スタッフに誘導され、ステージ左右に用意された椅子に座る。始まったのはキュートなナンバー「Love Is Blind」だった。すると、ポップな蛍光色のパーカーとデニムに着替えたurataが、手拍子をしながら軽快に登場。ステージ左側の女の子に駆け寄り、椅子を分け合ったり、手を恋人つなぎにしたり、頭をポンポンとしながら歌いかけていく。無論女の子はうれしすぎてパニック状態。会場には、「えっ、そんなことまでしてもらっちゃうの?」の悲鳴がこだました。右側の女の子には後ろからハグして、自分の膝に座らせたurata。その仕草のすべてが爽やかなのは、彼がサービス精神旺盛な優しいお兄さんキャラだからだろう。そういった演出を笑顔で許すファンの存在も大きい。曲の最後、当選者と手をつないでクルクルとスキップする子供みたいなurataの姿には、みんな思いきり笑い転げた。

via Photo by 椋尾詩
そのハッピー気分が熱狂に変わったのが、カバー・アルバム『UNCHANGED』収録のDA PUMPの名曲「All My Love To You」。なんとそのとき共演したISSAその人が、なんのもったいぶりもなく登場。会場はどよめくばかりだった。urataの歌声に完璧なコーラスをつけたり、主メロで圧倒的な存在感を示したりして、観客をうならせるISSA。「if…」ではド迫力のラップまで。urataも負けじと応じ、観客は大興奮。ソロ10周年のお祝いに駆けつけてくれた敬愛する大先輩を、urataは最大級の感謝で送り出した。間髪入れずチョッパー・ソロが鳴り響き、バブリーでファンキーな「Lightning Boogie」になだれこむ。m.c.A・Tがurataのためにプロデュースした曲だ。などと思っていると、暗転し、おごそかに「DEPARTURES」が始まった。パッと照明が点いた先には、Da-iCEの大野雄大と花村想太が立っていた。先輩に続き後輩からのお祝い。「WOW WAR TONGHIT〜時には起こせよムーヴメント〜」を歌いながら、「楽しいね」と3人で聴かせるハモリは強力。urataが愛される理由がわかる素敵なシーンの数々だった。
ラストスパートでは、「Change & Go! 」、「LIFE」とAAAの曲も。AAAがあるからソロもある。それもまたurata naoyaの歴史だ。ソロ・デビュー直後、浜崎あゆみをフィーチャリングした「Dream On」を出したことも大きく残る足跡。そして、本編最後は、『unlock』収録の「隣」だった。ありのままをさらけ出すと決心して、初めて素直に「これからもそばにいて」という気持ちを吐露したこの曲は、ファンにそのまま伝えたい言葉なのかもしれない。歌い終えて「ファイナル最高!」と叫ぶurata。ヒストリーを仰々しく言葉で語るのではなく、サラリとステージ構成の中で見せていく。その表現が、実にurataらしいと思った。
アンコールではトークもたっぷり。と、早々に、大野と花村があらためて「ソロ10周年おめでとうございます!」と、ケーキの乗ったワゴンを押して現れた。もちろん後ろにはISSAも。ビックリしてフリーズするurata。「あの、言葉にならないんですが、こういうときどうしたらいいですか?」とISSAに問いかけ、「そりゃ素直にありがとう!だろうよ」と諭される姿が可笑しかった。「この4人でいるって夢だよね。だって僕はISSAさんに憧れて歌手を目指して、このふたりはnaoyaに憧れて歌手になったんだから」とurata。大野と花村に有無を言わさず「はい」と言わせちゃうその楽しい関係性にもクスッとしてしまった。

via Photo by 椋尾詩
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