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2018年8月14日 更新

「これでいいのだ!」マインドで作り上げた快作!TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND「BAKA-BONSOIR!」制作インタビュー

“20世紀最強のギャグ漫画”と謳われた赤塚不二夫の代表作が18年ぶりにアニメで帰ってきた! 『深夜!天才バカボン』のOPを飾るエキセントリックなナンバー「BAKA-BONSOIR!」の作詞・作曲・編曲を手がけたTECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDに、本作の制作への思い入れや、主要キャストによるスペシャルユニットB.P.O -Bakabon-no Papa Organization- (古田新太、入野自由、日髙のり子、野中藍、森川智之、石田彰、櫻井孝宏)のレコーディング秘話などを伺いました。巻末の読者プレゼントもお見逃しなく。

TEXT:永堀アツオ PHOTO:小境勝己
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--- 今作はTVアニメ『おそ松さん』に続く赤塚不二夫作品への楽曲提供となりますが、最初にオファーを受けた時はどんな心境でしたか?

フジムラトヲル(以下、フジムラ):光栄他ならないというか、まさか『天才バカボン』までTVアニメになるなんて知らなかったので、最初お話を聞いた時、「やるんですね。でもまたエンディングかな?」みたいな感じでいたんですけど、今回は、オープニングなんて、またエイベックスさんも思い切ったことをするなと(笑)。実はTECHNOBOYS、オープニングって初めてなんですよ。じゃあその期待に応えなければなと。作品も作品で『天才バカボン』は誰もが知ってる作品なので。
松井洋平(以下、松井):『天才バカボン』ってテレビで普通に見てたじゃないですか、僕らの世代からすると。もちろん『おそ松くん』もそうなんですけど。『天才バカボン』はさらに心に刻まれてた度合いがデカいですよね。「西からのぼったおひさまが東へしずむ」っていう初代『天才バカボン』の主題歌といい、小学校の頃見てた作品の歌を作るって……ちょっと意味が分からないっていうのが正直なところですよね(笑)。まず最初に思いましたね、大丈夫なの?って。怖いよね(笑)
石川智久(以下、石川):以下同文という感じです(笑)。プレッシャーがやっぱり全然違いますよね。

松井:『おそ松さん』っていうのはやりようがあったと思うんですよ。彼らの言ってることの意味はわかるじゃないですか。

フジムラ:たしかにね。それに、キャラが一新されてたからね。

松井:今回はバカボンのパパそのものが目の前に出てきて「こいつの歌を書くのだ」って言われて「ええー!」みたいな(笑)。過去の記憶のインパクトがすごいですから。
--- アニメ制作サイドからからテーマやリクエストはありましたか?

松井:自由でしたね。

フジムラ:作品の概要だけ教えていただいて……よろしくお願いします!みたいな(笑)。今回も最初のデモを投げた時にもうちょっとこういう感じでっていう返しはいただいたんですけど、最初はほぼ無題で作りましたね。
--- そこからどうやってこの曲を作り上げていったのか教えていただけますか。

石川:最初は担当するのがオープニングかエンディングか決まってなかったので、実はエンディング用の曲も作ってたんですよ。エンディングはどちらかというとファンクな曲にしていたんですね。オープニングになるって思わなかったんで、どちらかというとそっちのファンクの方が採用されると思ってたんですけど、「オープニングでお願いします」ってなって。オープニングももちろん最初から作ってたんですけど、こっちは派手にしようと。派手でサイケデリックなものにできないかなって。

石川智久

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--- どうやって3人で作っていくかを細かく聞いてもいいですか? 

フジムラ:基本、まず、石川が曲を作って、メロディができたら作詞担当の松井に投げて……。

松井:だいたいいつも勝手に作るんですけど、今回、初めて電話したもんね(笑)

石川:私のところにいきなり電話がかかってきて。

松井:「おい……どうしたらいい?」って(笑)
--- Twitterでも「0の状態で相談した」って呟いてましたね。

石川:プレッシャーでしょうね。

松井:プレッシャーですよね。

石川:彼、『天才バカボン』原作全巻持ってるんですよ。

松井:で、読めば読むほどわかんなくなってきて(笑)

石川:情報入れすぎましたね(笑)

--- 原作への愛が深い故に悩んだんですね。

松井:だって「西から昇ったおひさまが東へ沈む これでいいのだ」って言われたあとに、何書いたんだろう、みんな……って(笑)。もうTVアニメ化5作品目ですから、戦いつくされてる感じがあるんですよね。特に言葉なんて、全部使われてて。で、唯一残ったのが“深夜”っていう切り札だけだったんですよ、俺に残されたのは(笑)。「深夜かぁ! こんばんはでボンソワールかなぁ~」って(笑)。かなぁ~っていう部分から引っかかって。
石川:一番最初にね、「バーカボンボン」っていうイントロがあって、そこだけは僕が作ってたんですよ。「バーカボンボン」って入れといてって。

松井:「バーカボンボンバーカボンボンバーカボンボンボン……ボンソワールかなぁ……」って(笑)。で、しゃれた感じもいいし、フランス語って意外性があっていいんじゃないかなって。あと台本をいただいてたので読んだんですけど、これまでのどのパパよりも辛辣だけど真っ当だなっていう気配があったんですね。そして、歴代バカボンのオープニングを見てると、だいたい“朝”とか“夜”っていうキーワードが出てくるんですよ。だからもう踏襲しようと思って。でも、これまでとは違うベクトルを考えて、内容は真っ当にって。だから、朝が夜になって夜が……夢の中にいる間の出来事みたいな感じになったらいいかなっていうので(笑)

松井洋平

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--- 石川さんは松井さんから相談を受けた時どう返したんですか?

石川:そのままでいんじゃない?って。

松井:そのままっていう言葉を本当に俺がそのまま取って「西から昇ったおひさまが東へ沈む」みたいなことを書いても、二番煎じも三番煎じにもなってるから、逆に当たり前のことを言おうと思って。

石川:子どもが間違うしね(笑)

松井:そうそう。朝が夜になり、また朝が来るっていう。

フジムラ:今はすぐクレーム来ますからね(笑)。そんなわけないじゃないか!って。

松井:朝が夜にならないじゃないか!とはさすがに言われないし。でも朝が夜になって夜は朝になるっていう逆さのことって普遍だったりするから。だから……ボンソワールかな、って(笑)
石川:ああ、それでまともなんだ。

松井:そう。ぐるっと一周してみようかなっていう。でもその間に起こってることっていうのは朝が夜になろうが夜が朝だろうが、どっちにしろ夢の中、みたいなことでいんじゃないかなって。何が起こっても「これでいいのだ」みたいな感じ、かな(笑)。あと本当はいろいろ込めてる部分もあるんですけど、今回はあえて出さずに、最終的に「これでいいのだ」って(笑)
--- 曲と歌詞ができた時点でフジムラさんにバトンタッチされるんですね。

フジムラ:そうですね。そこでだいたい骨格が出来上がって、歌のディレクションは僕がやるという感じです。できた曲と歌詞をどう演出していこうかっていう。入野自由さんはTECHNOBOYSが過去にも楽曲提供してることもあったりして、だいぶ気心が知れてる相手なのでよかったんですけど、あとのお3方は……古田新太さんとか日髙のり子さんとか……もう僕たち世代はど真ん中ですし。野中藍さんは僕もお会いしたことがなかったので、はたしてこれはどう録っていこうかなっていうところでしたね。
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