『ひとりじめ』シリーズ誕生秘話
--- 原作の『ひとりじめボーイフレンド』と『ひとりじめマイヒーロー』はどのように誕生したのでしょうか?
ありいめめこ(以下 ありい):『ひとりじめボーイフレンド』を描き始めたのはもう10年位前になります。まさかスピンオフで『ひとりじめマイヒーロー』もできて、こんなに長く続けさせていただけるとは思っていませんでした。実はそれまで私はゲームのアンソロジーで短編、しかもギャグ漫画ばかり描いていたので『ボーイフレンド』でほぼ初めて、恋愛モノの長編漫画を手がけることになって非常に苦労した記憶があります(笑)
物語ができたきっかけは…支倉(麻也)と(大柴)健介という幼なじみが出て来る、優しいお話を作りたいなと。それで色々描いていくうちにだんだんとキャラクターが固まってきて、学園モノで恋愛もあって、ギャグもあるけどシリアスな深い話もできて…とどんどん話が動いていったような気がします。後になって気づいたんですが私はキャラクターをちゃんと組み立ててからでないと、物語が書けないタイプだったんです。
物語ができたきっかけは…支倉(麻也)と(大柴)健介という幼なじみが出て来る、優しいお話を作りたいなと。それで色々描いていくうちにだんだんとキャラクターが固まってきて、学園モノで恋愛もあって、ギャグもあるけどシリアスな深い話もできて…とどんどん話が動いていったような気がします。後になって気づいたんですが私はキャラクターをちゃんと組み立ててからでないと、物語が書けないタイプだったんです。
--- 先生自身、色々な気づきのある作品だったんですね。ではアニメ化されると決まったときは感慨深いものがあったのではないですか?
ありい:『gateau』の担当編集さんから連絡が来たときは嬉しかったです。逆に喜びすぎないようにしよう、と自分に言い聞かせました。うっかり交通事故を起こしちゃうかもしれないって(笑) それにアニメは多くのスタッフさんが協力しあって作りますから、原作の私自身もここで改めて気を引き締めて掛からないと!って。
オリジナル要素を入れるということ
--- なるほど(笑) アニメでは『ひとりじめマイヒーロー』の物語と『ひとりじめボーイフレンド』の物語が重なって進行していきますね。ふたつの原作をつなげるために、どうしてもオリジナルの要素を加えることになると思うのですが、そのあたりは監督とどのような話し合いがあったのでしょう?
ありい:台本を書き始める前に制作する、シリーズ構成さんによる全体プロットの時点で最初からところどころにオリジナルの要素を入れたいとは聞いていました。原作では『ボーイフレンド』『マイヒーロー』の順番にお話が進みますが、同時に話が進むところもあって。ふたつを一緒に映像化することで『ひとりじめ』の世界観に広がりを持たせる意図もあったと思います。そうなると、「ココとココは繋げなきゃいけないから、新しく構成しよう」という部分が出てきて、そこからはアニメのスタッフさんと私たち原作スタッフとの間で話をしていく中で自然と解決策が見えてきたという感じです。
--- 人気作になればなるほど「コミックスとアニメが違う」などの意見が見受けられることもありますが、そのあたりはどのようにお考えでしょうか?
TVアニメ「ひとりじめマイヒーロー」ロングPV
via www.youtube.com
ありい:アニメのスタッフさんたちと意見を交わすときには「原作ファンの皆さんが納得してくださるものにしたいよね」っていう会話がよく出てくるんです。皆さんが納得してくださるかを考えながら「ココは原作通りにした方がいいと思います」とか「ココは原作のままだと流れが良くないから変更したほうがいい」などと判断しています。
私としては、せっかくイチから物語を作り直せるチャンスでもあるので、新しい発見があってもいいと思うんです。
私としては、せっかくイチから物語を作り直せるチャンスでもあるので、新しい発見があってもいいと思うんです。
--- アフレコでも何度も意見を出されていましたね。「このキャラクターはこういう意図で発言しています」とか、こんなに細かく丁寧に説明してくださる原作者さんは初めて拝見しました。
ありい:そうなんです。台詞の一つ一つに対しても私の意見を丁寧に聞いてくださるんです。私はアニメの現場は初めてですが、色々な方から「素敵な現場だね」「いい人たちが集まったね」とお声をいただくので、とてもありがたい環境だなと改めて感じています。
TVアニメ制作スタッフについて
--- “チームひとりじめマイヒーロー”はどんなメンバーが集っておいでなのでしょう?