2019年6月21日 更新

【フェスレポ】6/9 POWER STOCK in MIYAKO

2年ぶり5回めの開催となった、岩手県宮古市で開催の音楽フェス・『POWER STOCK in MIYAKO』。さかのぼって1回目の開催は2011年6月で、東日本大震災で甚大な被害を被った海辺の町・宮古市に多くのアーティストが集結してライブを繰り広げたのでした。あの時の会場は市場の駐車場、ステージはトラックの荷台。今回は、津波の被害を受けて移設・復旧した球場(宮古市田老野球場)を会場に、この日限りの特設ステージを設けて開催されましたが、初回やこれまでの開催も思い出される良き1日となりました。

PHOTO BY 菊池茂夫
Report 高橋ちえ

「ね、晴れたでしょ!?」とlocofrank

 前日までの大雨が打って変わって晴れ渡り、海からの風も気持ちいい絶好のフェス日和だったこの日。DJダイノジのパフォーマンスで幕を開け、トップバッターのMy Hair is Badがステージへ。実は彼らは1回目の開催の時、バンドマンでありながら、いちボランティアとしてこの宮古に来ていたのです。ライブ中のMCでももちろんそんなお話が。ドラマがありました。
 ドラマと言えば大阪のバンド・locofrankは震災後に東北の沿岸部をたびたび訪れライブを行い、その時の様子や人々とのふれあいを撮影したミュージックビデオ(『TOMORROW』)は今も見ることができます。この日の晴天は、雨バンドとしても周知(笑)されている、locofrankのこれまでの行動に天がお返しをしてくれたのかもしれないなぁと思います。

MONOEYESは「東北生まれ、東北育ちのバンド」と語る

 2つのステージで交互にライブが続き、休む間もなく盛り上がった1日。学生にはお小遣いで入れるような低価格のチケットが販売されたこともあり、これからを担う地元の若い世代が多く見に来ていたのもとても良かったです。
 MONOEYESとしてはもちろん、細美武士という一人のボーカリストとしても。数多く震災後の街を訪れている。この日この舞台での4人のステージは、これからを照らし続けてくれるような、明るい光のようなものが感じられるライブだったと感じたのはわたしだけでしょうか。アラフォー世代のバンドサウンドは、若い世代の心にもきっと響いていたと確信します。

SLANGは必ず何かを教えてくれる

 震災後、いの一番に支援に入ったバンドが札幌のハードコアバンド・SLANGのKOさん。この日はいつも以上にKOさんの語る姿が印象的でした。最初に支援に行った8年前、その時に出会った子供たちは大きくなって、この日のライブを見に来ていました。「田舎にいたって、自分たちで(チャンスを)掴みに行かなくちゃ」と放った一言は、KOさんが北海道のインディーシーンでこれまで叩き上がってきた実体験も相まって、はっとさせられた大人も多かったと思います(わたしもその一人です)。バンドマンであり、札幌でライブハウス・カウンターアクションを経営しながら、「仮設住宅に住む方がゼロになるまで」復興への支援を続けるというKOさんには、いつ会っても頭が上がりません。
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