2017年7月20日 更新

Do As Infinity×澤野弘之 「Alive/Iron Hornet」対談インタビュー

Do As Infinityの最新シングルは、TVアニメ「進撃の巨人」、TVドラマ「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」などの音楽を手がけ、多岐にわたるジャンルで絶大な支持を得ている音楽プロデューサー、澤野弘之とのコラボレーション。これ以上にないほどの科学反応が生み出した「Alive」「Iron Hornet」という2曲。独特の世界観とサウンドクリエイティヴに秘められた謎と制作過程に迫った。 text by 熊谷美広 photo by 川田洋司

Do As Infinity / Alive -Music Video- Sound Produced by 澤野弘之(Hiroyuki Sawano)

Do As Infinity 約1年ぶりの新曲は、数々のアニメ・ドラマ・映画のヒット作の劇伴を手掛ける澤野弘之をサウンドプロデューサーに迎えた、革新的コラボレーションで届けるシングル作品。
――まずは、Do As Infinityと澤野弘之さんがコラボレートすることになった経緯を聞かせてください。

大渡 亮 Do As Infinityとして次のステップにいくために、新しく動き出す時には、今までとは違った、新しい形でできないかなという話をしていました。それでスタッフから、アニメの世界で名を馳せている澤野弘之というすごい男がいる、という紹介を受けまして。正直言ってその時は、ぼくはまだ澤野さんのことは存じ上げていませんでした。それで彼のこれまでの作品を聴かせていただいて、そのテイストが、ぼくらが今までやってきたものと近いんじゃないかと感じたし、今後自分たちが新しい何かを作る時に、この人と共に歩めたら、なんか面白いことができるかも知れないなぁ、っていう妄想をしていたんです(笑)。でもすごくお忙しい方なので、なかなか実現しないだろうなと思っていたところ、澤野さんが所属していらっしゃった会社の社長さんの奥さんと、ぼくらのスタッフの一人が友人だったということがわかって、これもなんかの縁だろうと思って、ぶしつけにお願いにいったというのが最初です。

伴 都美子 スタッフから話が出たのが、去年の年明け頃でしたね。私も、ご紹介いただくまでは、澤野さんのことは存じ上げていませんでした。

澤野弘之 そのスタッフの方が、アニメも好きな方で、ぼくが『機動戦士ガンダムUC』のサウンドトラックで、Aimerさんをプロデュースしていたことにも興味を持ってくださっていたみたいです。


――それでDo As Infinityから話が来て、どういう印象を持たれましたか?

澤野 最初にお話をいただいた時は、へぇー、意外だなって思いました。Do As Infinityのことはもちろん知っていましたし、学生時代に「Yesterday&Today」のCDも買ったりしていたので、面白い形になればいいなという思いで、やらせていただくことになりました。
 (1662)

――実際の楽曲は、どういう流れで制作していったのですか?

大渡 澤野さんにお話を振る前に、まずひとつのストーリーを設定して、そこから、今回のぼくらの新しい流れが始まっています。その短編小説的なものを澤野さんに見ていただいて、そのイメージで制作していただきました。


――そのストーリーというのは、どういう内容なのですか?

大渡 いずれ公開するかも知れませんけど、それまでは、ぜひ聴いた皆さんで想像してみてください。

澤野 Do As Infinityの楽曲ですけど、過去の楽曲を聴きあさったりとか、そういう過去にとらわれ過ぎても面白くないので、自分が今イメージする曲で、自分のスタンスで作ったのが「Alive」です。その上で、両者に通じる部分がうまく出たらいいな、と。


――できあがってきた楽曲を聴いた時の印象はいかがでしたか?

大渡 まず、こんな短期間で、こんな曲が作れる人なんだって感心しました(笑)。ぼくはお恥ずかしい話、邦楽のアーティストをあまり知らなくて、洋楽で育って、そのまま洋楽だけを聴いて生きてきちゃったんですよ(笑)。でも、こんなに洋楽のエッセンスを曲に詰め込める日本のアーティストがいたんだ、というのが驚きで、澤野さんを紹介してくれたうちのスタッフも有能だな、と(笑)。

伴 こういう作り方は、私たちにとっても初めてだったので、自分の中で解釈したり、咀嚼するのに時間がかかりましたね。ひとつひとつの言葉もそうだし、英語と日本語とが入り交じるスタイルもどうだろうかという不安もありましたし。でも曲が仕上がってみると、すごくカッコいい曲になって、ホッとしてます(笑)。
 (1664)

――歌詞はどういう流れで作っていったのですか?

大渡 作詞家の方に、そのストーリーを理解していただいた上で書いていただきました。

伴 「銃」とか、けっこう過激なワードが出てくるので、最初はちょっとどうだろう、とも思って、スタッフとはすごく話し合いました。でもそのストーリーの中のひとつのシーンとして、考え方や、サウンドに乗っかる言葉として見合う歌詞だという話になって、だったら私も、皆さんの気持ちに乗っかってみよう、と。私たちもいろいろな曲を歌ってきましたけど、また新しい世界が作れたかなと思います。


――ボーカルは、何度も重ねてレコーディングされていますね。

伴 ねぇ。新しいですね。こういうやり方って、あまりやっていなかったし、コーラスの積みもすごく細かい指示もいただいて、それもすごく面白かったです。自分の声がこうなるんだ、という新しい発見がありました。

澤野 ぼくのコーラスのハモり、ややこしいんです。メインのメロディもややこしい上に、ハモりもややこしいという(笑)。


――カップリングの「Iron Hornet」は、どういうイメージで作られたのですか?

大渡 「Alive」と対になっているというか、澤野さんの世界観の楽曲を2曲作っていただいたというイメージです。どちらもちょっとダークな世界観というか、クールな側面を見ていただこうと。

澤野 「Alive」がアップ・テンポの曲なので、こちらはミディアム・テンポで、ちょっとマイナー感のある曲で、デジタル・サウンドも入れていこうと。あとは「Alive」が日本語詞なので、こちらは全編英語詞でやってみたいというお話だったので、ぼくがいつも一緒にやらせていただいている作詞家の方にお願いしました。

大渡 デジタル・ロックみたいなテイストもいいんじゃないかというお話はさせていただいて、こちらの求めているテイストも入れていただきつつ、裏切りもあり、それをこの短時間で作ってしまうのだから、スゲぇな、と改めて感心しました(笑)。一世代下なんですけど、あらためてリスペクト、です。

伴 私この曲、好きです。私たちのひとつの側面が表現できた1曲になったなって思います。英語詞だと、曲のリズム感も出るし。
 (1666)

――2曲制作してみて、澤野さんの魅力というのは、どういうところにあると感じていらっしゃいますか?

大渡 もう、大満足な作品になりました。澤野さんは、音楽を面で捕らえているというか、雰囲気作りというか、そのあたりは劇伴をやってこられた方ならではだなって思います。

伴 独特の雰囲気だったり、世界観、サウンドがあるなぁと思います。ぜひ日本版ジョン・ウィリアムズになっていただきたいです(笑)。

澤野 メッチャ大御所ですね(笑)。


――澤野さんは、Do As Infinityとコラボレートした感想はいかがですか?

澤野 曲自体はぼくのものではあるんですけど、伴さんの声だったり、大渡さんのギターが乗っかった瞬間に、Do As Infinityの楽曲に変わるんですね。そこが、ぼくがお二人と一緒にやった意味だと思います。これだけ長くやってこられたお二人ですし、二人のサウンド感を持っているというか、自分の曲を歌ってもらうことによって、違うカラーに変えていただく力を持っていらっしゃるなって感じます。だからぼくが二人をサウンド・プロデュースしたというよりも、お二人の力に乗っかっているという気持ちでいます。


――この作品を通じて、リスナーの方に伝えたい思い、のようなものはありますか?

大渡 シングルとしては1年ぶりぐらいになるので、新しい流れを、澤野さんワールドと共に感じ取っていただきたいなと思います。

伴 新しいプロジェクトのDo As Infinityサウンドを楽しんでいただけたら、嬉しいです。

澤野 ぼく自身は、Do As Infinityのファンの方にも、曲を自由な感覚で楽しんでいただければいいなと思っています。


――今後、両者のコラボレートは、続けていく予定ですか?

大渡 実は、今後もぜひ一緒にやりたいと、お願いしているところです。なにぶんご多忙なので、どういう形になるかはまだ未定ですけど、嫌がられない程度に、プッシュしたいな、と(笑)。

澤野 ぼくも、澤野使えねぇな、と思われないように(笑)。
 (1660)

澤野弘之

1980年生まれ / 東京都出身

ドラマ・アニメ・映画など映像の音楽活動を中心とし、その他にもアーティストへの楽曲提供・編曲など精力的に活動している。
2006年、CX系ドラマ【医龍 Team Medical Dragon】のサウンドトラックが話題となり、特にテーマ曲のヴォーカルバージョンである【Aesthetic】に人気が集中した。
2009年7月15日、初オリジナルアルバム『musica』を発売。

2014年春よりボーカル楽曲に重点を置く新プロジェクトSawanoHiroyuki[nZk]が始動。
近年では、TVアニメ【進撃の巨人】やTVドラマ【CRISIS 公安機動捜査隊特捜班】の音楽などを手がけ、多岐にわたり絶大な支持を得ている音楽プロデューサーである。

関連リンク

Alive / Iron Hornet(CD+DVD+丸缶特殊パッケージ)【Dive At It・mu-moショップ限定盤】|mu-moショップ

Do As Infinity 約1年ぶりの新曲は、ドラマ・アニメ・映画界で劇伴作家・音楽プロデューサーとして絶大な支持を受ける「澤野弘之」をプロデューサーに迎えた注目のシングル作品。 Do As Infinity×澤野弘之という革新的コラボレーションで届ける新作。 この新曲を引っさげ、2017年7月からはDo As Infinity 初の南米4か国ツアー「Latin America Tour 2017」を遂行!
[CD] 1. Alive 2. Iron Hornet 3. Alive(Instrumental) 4. Iron Hornet(Instrumental) [DVD] 1. Alive -Music Video- 特典映像:Iron Hornet -Short Lyric Video-
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