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2018年9月13日 更新

自分自身をアンチェインし、強くしてくれた…SWAY 1stアルバム『UNCHAINED』インタビュー

2018年8月29日にHIPHOPの名門レーベル“Def Jam Recordings”から『UNCHAINED』をリリースするSWAY。DOBERMAN INFINITYの仲間に恥じないアルバムになったと語る本作は、豪華ゲストとしてAK-69、HIROOMI TOSAKA、EXILE SHOKICHI、SALUが参加。作品に込められた想いや制作秘話に迫ります。

TEXT:川倉由起子 PHOTO:八木虎造

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――mu-moステーション初登場ということで、まずはSWAYさんの音楽的ルーツからお伺いできますか?

HIP HOPとの出会いは、中学時代にやっていたバスケットボールですね。部活に精を出しつつ、普段からNBAとかアメリカの本場のバスケットボールカルチャーを調べていくうちに、向こうの選手たちはHIP HOPを愛している人が多く、ファッションにもそのカルチャーが取り入れられてるんだなってことを知って。スポーツを超えたバスケットボールの魅力にハマったというか、そういうところから影響を受けて、中1からB-BOYファッションに身を包み、HIP HOPを聴くようになりました。
――音楽面やファッションなどバスケットボールとHIP HOPは切っても切り離せない関係ですもんね。

そうなんです。中3からブレイクダンスやDJを始めて。先生に提出できないくらい、ノートにもグラフィティを描き殴ってました(笑)。歌詞もなんとなくその頃から書くようになって、家でこそこそラップの練習をして……みたいな日々を送ってましたね。バスケは中学の3年間で辞めて、高校は帰宅部だったんですけど、放課後は家でずっとダンス三昧。通ってた服屋の店員さんがラップをやってて、それがきっかけでイベントに出させてもらうっていうこともありました。
――影響を受けたアーティストというと?

ラップのスタイルはもちろん、服装もめちゃめちゃ真似したのはチンギーっていうアメリカのラッパー。彼の服装って、ものすごいカラフルなんですよ。そのハンチング、どこ行けば買えるの?みたいな(笑)。でもそんな彼にすごい憧れて当時の私服はとにかく派手にしてたし、Tシャツは3XL、パンツも36から40インチ。母親から「一緒に歩きたくない」って言われるほどでした(笑)。
――とにかくダボダボならいい、みたいな?

はい。とにかくデカければOKって感じでしたね(笑)。

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――高校卒業後はどんな道のりを歩んだんですか?

19歳から21歳までカナダに留学したんですけど、いろんな国から勉強しに集まってきてる人たちと出会って。自分がずっと“当たり前”と思ってた概念が、いい意味で壊されたのがその時期でしたね。身近な例で言うと、僕たちは毎朝箸で米を食べるのが当たり前だけど、手でパンを食べるのが当たり前の国の人もいるし、道を譲ってあげることが当たり前な国もあればそうじゃない国もある。それぞれ違ってそれでいいっていうのを思い知ったというか、音楽に対しても“HIP HOPってこうじゃなきゃいけない”みたいな考えが一気に取っ払われたんです。
――型にはまったり、縛られる必要はないと。

そうですね。カナダに住んだ最初のころは2人のメキシコ人とルームシェアをしてたんですけど、その子たちが自分の彼女を連れてきたり、いつの間にか親戚も連れてきて大家族状態になってたんですよ(笑)。でも、そのブッ飛んでる感じが面白くて。みんなでクラブに行ったり、映画を見たり、ホームパーティーも楽しみましたね。あと、最初は僕の部屋に勝手に入って充電器とか持っていくのを怒ってたんですけど、この子たちの中ではそれが普通なんだと思ったら何も思わなくなって。そういういろんな物事に対する価値観や考え方が変わったのはデカかったです。
――帰国後もそれがいい方向に働いたりしましたか?

行動がガラッと変わりましたね。それまで初対面の人に話しかけるのをためらったりしてたんですけど、もしかしたらすごい意気投合して今後の人生が変わることになるかもしれないし、動いてみないと何も分からないなって。とにかく動いてみる、自分で変えないと変わらないっていうのは、カナダの生活から教わったことですね。

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――そんなSWAYさんのメジャー1stアルバム『UNCHAINED』が8月29日にリリースされます。完成した今の気持ちはいかがですか?

全部をひとりで作ったというより、(所属する)Def Jam Recordingsのチームでひとつのアルバムを完成させたって気持ちが大きいです。SWAYというソロプロジェクトに対して、もっとこういう曲をやったほうがいいんじゃないか、もっとこうしたほうが活動の幅が広がるんじゃないかって提案してもらって入れた曲も結構あるんですよ。
――そうなんですね。

はい。昔なら、こういうソロアルバムで他の人が歌詞を書くとか、いろんな人に携わってもらうって考えはなかったかもしれない。でもさっきのカナダの経験から“こうじゃなきゃいけない”っていうのがなくなって、抵抗がなくなった部分もあるのかなって。スタッフが繋げてくれた縁もあれば、自分からアーティスト仲間に電話して一緒にスタジオに入ってゼロから作り上げた曲もあるし、本当にいろんな人の力を借りながら作った1枚ですね。
――制作中に苦労したことはありましたか?

スタッフから提案された曲の中には、今の自分にはちょっとレベルの高い楽曲もあったんです。それで、生まれて初めてボイトレをやってみたんですよ。それが“苦労”というわけでもないんですが、ダメージの受けにくい喉のコンディション作りや声の出し方を今回しっかり学べたのは本当によかったなと思います。32歳で恥ずかしながら……という思いもありつつ、大きな自分のレベルアップがはかれたんじゃないかなって。“レベルが足りないからこの曲はあきらめよう”ではなく、“じゃあそこまで自分を持っていって曲を完成させよう”というふうに前を向き続けたのは間違いじゃなかったって思いますね。実際、ボイトレを受けたから達成できたこともいっぱいあって、喜びもひとしおでした。
――ご自身も一回り大きくなれたような制作だったんですね。

本当に、自分を強くしてもらったアルバムだなと思います。いろいろな挑戦や努力をした分、完成したとき、なんだか涙が出そうな喜びがありましたもん。あと、これはタイトルの意味にもつながるんですが、自分に対してチェーンをかけてたものが完全にアンチェインできたなって。普段はDOBERMAN INFINITYというユニットで活動してて、ドーベルのアーティストロゴにはチェーン(鎖)が描かれているんですけど、そのドーベルの鎖を引きちぎって1人で活動を始める……という。そういう決意表明的な、「ドーベルを代表してSWAY行ってこい!」ってみんなに背中を押してもらえるような、仲間に恥じないアルバムになったと思います。
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